デザイナー目線で語る、グッドな写真の5つの鉄則
こんにちはYWCDサイモトです。皆さん切ってる?(シャッター)
というわけで、カメラを貰って調子に乗ってるサイモトのブログ記事でございます。
人生とは…切っていくものだ…(心のシャッターを)
さて、様々なカタチの写真が現代社会にはあると思うのですが、デザイナーから見た「いい写真」というのは結構シビアな問題です。それは、デザイン良し悪しのかなり大きい部分を「写真」が占める場面が多いからです。
そこについてひとこと言いたいデザイナーはおよそ全国に八百万世帯おり、混沌を形作っていると言われています。
写真のあまり突っ込んだ話を書くと、いろんな怖い人がやってきて、争いを呼び、やがて人類は最終局面を迎えます。
ですので今回は、写真を撮るときにおよそアタマに入れておくと捗る、そしてデザイナーとか喜ぶんじゃないか、という基本的な、ちょっとしたことを記事にまとめていきたいと思います。
ほんとこわいんだよこの世界。
目次
■1.余白は財産
■2.半端は悪
■3.要素を整える
■4.光と闇のせめぎあい
■5.ぼかしはジャンプ台
■まとめ
1.余白は財産
さて、皆さんは写真を撮る時なにをお考えでしょうか?
「自分が覗いているファインダーの中できれいに構成する」とかそんな感じではないでしょうか。正解だと思います。
しかし、レイアウトデザインする場合、それが絶対正義とはいえないシーンがあります。
トリミングができない画面いっぱいの構図で撮ってしまうと、レイアウトの自由度が著しく下がってしまうのです。
たとえば、
パンパンですね。このように、トリミングの不自由により無理矢理感が出てしまいます。
こういうデザインも無くはないですが、それにしても詰まりすぎです。
そうしたときにどうすればよいか……簡単です。
自分が思っている構図より引いた構図で撮る、ということです。
そうすると
だいぶ余裕ができましたね。
レイアウトデザインにおいては様々な不測の事態が起こります。
自分のイメージだけに沿って撮影すると、大抵の場合、余白が足りないという事態が起こりがちです。
最初に撮影用のラフを起こした上で撮影しレイアウトしても、これが思った通りになることは少ないものです。
その不測の事態に対処するとき、ほどよい余白、すなわちほんの少しの自由がモノをいいうのです。
余白は財産。生活もそうですね、財産が大事。財産が大事です(迫真)。
2.半端は悪
上のように吹きましたが、これはどういう言うことか。
文字通りです。「中途半端なモノの切り方」はやめたほうがよい、ということです。
たとえば、
なんか…ちょっと体が切れていたり…ボケてたり…微妙に気持ち悪いですね。
それだけではなく、以下の様なこともあったりします。
これね。
微妙に切るくらいなら入れましょう。
その逆も然り。切るんなら思い切り切りましょう。
たまに撮影写真の中に、メインでは使えないけど、やたらいい感じの写真があったりするんですよ。
そういう写真ってどっかで使いたいなーと思うわけですよ。いい表情だったり、ポーズだったりするから。
そこで肝心なとこが切れてる!すげーガッカリするんですよね。せっかく(部分的に)いい写真なのに。
トリミングで対応するとか、切り抜き用に撮影しても良いんですけど、手間だし何より不自然なんだよチクショー!
まあそんな感じです。
人間もそう、中途半端が一番かっこ悪い。極上か極悪を目指してご覧よ。
3.要素を整える
これは結構…滅びを呼びそうなテーマですが……やりましょう。これも文字通りです。
要素を整える…つまり、「写真を構成する何がしかの要素を整える」ということです。
それに関わるものは状況。つまりモノの種類、角度、水平、垂直、遠近 などなど。難しいとこだと色味とか。
上げればキリがないですが、写真の中に変な違和感・乱雑さを生まないということです。
たとえば、角度。
まあこれでいいのかもしれませんが、素人臭さが残ります。
それは何でかというと絵面に意図が無いからです。なんとなく撮ったような感じ。
こういうふうに使ってほしいという言葉にならない気遣い、そういうのが感じられません。
じゃあ気を遣ったらどうなるというのか
はい。
写真を撮る前には色々と整えましょう。
こうすると、写真にタテ・ヨコのアタリが出たので、デザインにもある程度方向性が出しやすくなったと思います。
今回は向きだけに要素を絞りましたが(滅びを呼ぶから)、撮影状況の中で角度や水平・垂直を意識すると、そこから先にあるデザインがやりやすくなる、見やすくなる、という事実があり、そこに意図があると更なるドラマが生まれるかもしれないということです。
ありのままもまあ良いんですが、ありのままって基本雑よ?寝起きとかさあ。
4.光と闇のせめぎあい
まあコレは皆さんも気を使わざるを得ないんでないでしょうか。
カメラは光属性の武器ですので、撮る時は常に光の事を考えないといけません。でないと…
こうなります。光に飲まれてますね。いわゆる「白飛び」と言うやつです。
力に飲まれたものの末路はいつだって無様ですね。
逆に、
闇に心を飲まれてしまう者も中にはいます。「黒潰れ」と言うやつです。
つまり適度に光を調節する必要があるわけです。特に屋外で晴れだったりすると白飛びなんか頻繁に起こります。注意しないとですね。
で、まあ此処まではカメラを撮ったことがある人ならなんとなく分かる話。
写真に対してデザイナーは結構うるさいです。明るいだの暗いだの。大事な要素ですからね。
で、困ると思うんですよ。そしたらそんな時は
若干暗めの写真を撮りましょう。
それは何でかって言うと、デザイナーは補正を前提として写真を使います。
そのときに、色の階調が残ってる方がありがたいんですね、白く飛んでるより。
「真っ白」は色情報がゼロです。しかし、「黒」ならまだ色情報が残っています。
そうすると、ある程度再現は可能です。本当にある程度ね…。
多少暗くたっていいのですよ。それであなたが輝くのなら。(人生訓)
5.ぼかしはジャンプ台
これはまあ…おまけみたいなもんですが…。
なんというか、ぼかし神話みたいなものがあり、ぼかされた写真というのは何かそれだけで良さげに見えるものです。
そのなんとなく感も馬鹿にできないもので、実際ボケ写真と言うのは惹かれるものがあります。
何でかって言うと「ブレ」や「ぼかし」ってのは動的なものなので、ドラマチックさに繋がるわけですね。
で、結構やってしまうんですけどなんと他にも特典があります。
なんか文字とか乗っけやすくなる。
しょうもないですが結構大事なんですよ!
ドラマチックな写真にドラマチックなモノ、例えば文章を載せるだけで…
この相乗効果ですよ!
被写体の像がボケたことで文字像が見やすくなっただけではなく、
感情のジャンプ台としての効果があるわけです。一石二鳥と呼べるんではないでしょうか。
もうなんかホント困ったらあれだ!主対象にフォーカスして背景をボカせ!間違いない!
(これぜったい誰かに怒られる気がする)
まとめ
以上、軽くやっていきましたがいかがだったでしょうか。
カメラとは「自分が楽しかったら良いじゃん」的な道具の側面もありますし、入り込んでしまうと非常にややこしい世界でもあります。そこにデザイナーが絡むとこれがまあ面倒くさい世界観になるのですが、有効に使えれば、情報を伝えるときにまたとない「武器」になり得ます。
ここに上げた項目の全てを意識する必要はありません。
徐々にやっていけば自然にできるようになりますし、今までとは異なる視点が身につき、それが新たなコミュニケーションツールにもなりうるかと思います。そこに正しくデザインが作用すれば、また違う世界が見えると思うのです。
何にせよデザイナー面倒くさいを回避する手法でもあるわけです。
知っておいて損はないと思います!
以上!皆さん!切っていきましょう!